竜馬岳

NHKの竜馬伝も薩長同盟まで時が進み、早く登らないと旬が過ぎてしまう。 山は逃げないが旬は去ってゆく、それまでに登らないと・・・
で、登ってまいりましたが何とも疲れました。

国道362号を僕にとっては秘境の一部春野町杉まで走りそこから左に入っていく。 アスファルト舗装の終点はログペンションシンフォニー。 以前はその奥にある営林署の小屋まで一般車も入ることができたらしい。 歩くと1時間かかるのである。 総じてこの辺の山は林道歩きが長い。 悪いとは言わないが日帰り山歩きマンにとっては何となく時間がもったいない。

駐車場はログペンションシンフォニーの駐車場。 1日だけの駐車は無料で勝手に停めていいよと書いてある。 夜を越す場合はペンションの管理人さんに一言いいなよとも書いてある。 金は当然何も言わないで山歩き開始。 7時40分。
すると通行止めの看板。岩岳山へのルートは2本あるが両方とも崩落していて登れませんと書いてある。
『なにぃぃぃぃ。せっかく来たのにここで帰るのは嫌だ。 行けるところまで行ってだめなら帰ってくればいいや。』


約1時間広い林道(かつては一般車も通行できた林道)を下る。
するとやけに開けた場所に出る。 営林署の小屋跡できれいに整地されていて駐車場にロープも引いてあるし、ログハウスのトイレもある。 休憩だ。 天気はいいしややのんびり。 

だってガイドブックにはここから1時間5分で岩嶽神社に着けることになっている。 足の遅い金でも2時間あれば着けるだろうと考えるわな。 竜馬岳には神社の裏から尾根道を往復で3時間。 すなわちここを出発して5時間歩けば戻ってこれる。 頂上で1時間寝てもここを9時に出れば午後3時にはこの営林署の小屋跡に帰ってこれる。 このくらいの計算は頭の悪い金にだって解る。
山の神にお参りして9時3分揚々として歩き始める。

登山道はまず沢に下りてそこから登り始める。




例によって杉の植林の道を登っていくと・・・崩落です。

崩落箇所を過ぎたところでサングラスを失くしたことに気がついたが崩落箇所を行ったり来たりするのが嫌で諦めた。 上手く行けば誰も人と会わない山なので帰りに拾えるだろう。(実際には無かった)
歩きやすいがちょっと急だなぁと思いながら植林の道を歩く。
次の休憩予定地「荷小屋峠」がやけに遠い。
普通に歩いているつもりなのだが着かないのである。
結局荷小屋峠に着いたのは11時。

この休憩所は山ビルが何匹が居たな。

 
ガイドブックとおりであれば30分で到着するはずなのだ。
やられた。 ガイドブックの時間が短すぎる。
ネットでの山行記録の一つにこの間の下山時間が1時間となっている。
その人は後で金が1時間で歩くところを40分で歩いている人だ。
そんな人が下山に1時間かかる道をどうやって30分で登れるんだ。
嘘つきっ!!!それを信じて最初にのんびりしてしまった金は時間がどんどんずれて岩嶽神社に着いたのは12時過ぎ。

この神社の狛犬は顔がお猿さんのような顔なんだけど、それはまた追記で載せましょう。


竜馬岳の頂上に行って帰ると神社から15時に下山開始できない。
『まずいよなぁ。暗い道歩くことになるなぁ』
『営林署小屋跡に18時ならその後は滑落するような場所はないし、竜馬は行って来よう。』
ザックを神様にお願いして(境内にザックを置いて)スポーツドリンク1リットルもって往復。


片道1時間往復2時間。 神社からの下山開始が15時に間に合った。 これで営林署小屋跡に6時に着ける。 
岩嶽神社と竜馬岳の間は結構好みの道だった。
ところがこの後下りはじめた後が大変だった。 右ひざが痛くて痛くて引きずり状態。
3分歩くと立ち止まり。 5分歩くと立っているのが嫌になる。
こんなに歩くのが嫌になった山歩きは初めてだった。
でも変更後の予定通り17時30分過ぎ小屋に着いた。 ここからは1時間で車に着ける。 足は痛いし30分休憩だばぁーろい。



展望のあるところは殆ど無い。 その少ない展望のある場所。
竜馬岳頂上ちょっと下から見える。京丸山。



岩岳神社の脇からは方角的に考えて南アルプスの最南端あたりの山。
だと思うんだよね。

18時に営林署小屋跡を出て痛い足を引きずりながら最後のゲートに着く頃には真っ暗。

 
途中ヘッドライトを出すのも気力が出ずに『暗いままで良いや』状態。


やっと運転席に座って駐車場を出るとペンションの管理人らしき人が僕の車を止めた。
「釣りかい? 山かい? 怪我してないのか?」
「山です。怪我はありません大丈夫です。時間を読み間違えて遅くなってしまいました。」
「ならいいけど。やけに遅いんで後1時間くらい待って戻らなかったら連絡をした方が良いかと思っていたんだよ。」
「心配かけてすいませんでした。」
という会話があった。 ヘロヘロの日でした。

信じるなガイドブック。 もっとちゃんと地図を読まないと駄目だという教訓の1日でした。